結論からいうと、社労士はオンライン中心の勉強でも合格を目指せます。
現在は動画講義だけでなく、Webテキスト、問題演習、過去問、法改正、白書・統計、模試までオンラインで学べる講座があります。
ただし、「オンライン講座なら、どれを選んでも同じ」ではありません。
社労士講座を選ぶとき、料金や合格率より先に確認してほしいのが、
自分の生活の中で、その講座を最後まで使い切れるか
です。
特に仕事をしながら受験する場合、講義を見るだけで勉強時間を使い切ってしまうと、過去問や復習に十分な時間を回せません。
そこでこの記事では、
学習時間 × 講義量 × 復習のしやすさ
という3つの視点から、オンライン学習の進め方と講座選びを解説します。
オンライン・独学・通学の違いから、働きながらの1日の勉強モデル、主要講座の特徴、無料体験で確認するポイントまでまとめました。
この記事を読めば、「社労士をオンラインでどう勉強すればいいのか」を何度も検索して比較する必要はありません。
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✍️ この記事を書いた人

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社会保険労務士・FP/資格・労務の専門サイト運営
社労士試験の受験・不合格・再挑戦を経験し、現在は社会保険労務士として実務に携わりながら資格学習情報を発信しています。
講座は「一番評価が高いもの」ではなく、「自分が最後まで繰り返せるもの」を選ぶことが大切です。
社労士のオンライン学習とは
社労士のオンライン学習とは、スマホやパソコンを使い、講義・テキスト・問題演習などをオンライン上で進める学習方法です。
現在の社労士講座は、単に録画講義を見るだけではありません。
- 動画・音声講義
- Webテキスト
- スマホ問題集
- 過去問
- 学習スケジュール管理
- AIを使った復習支援
- 質問
- 法改正・白書対策
- 答練・模試
までオンラインで利用できる講座があります。
そのため、「オンライン講座」と「通学講座」の違いは、教材の質そのものよりも学習する場所・時間と、学習管理の方法にあります。
オンライン・独学・通学の違い
| 項目 | オンライン講座 | 独学 | 通学 |
|---|---|---|---|
| 学習場所 | 自由 | 自由 | 教室中心 |
| 学習時間 | 自由 | 自由 | 授業時間に左右される |
| 動画講義 | あり | 基本なし | あり |
| 教材選び | 講座側が用意 | 自分で選ぶ | 学校側が用意 |
| 質問 | 講座による | 原則できない | しやすい |
| 学習管理 | 講座による | 自分で管理 | 比較的管理されやすい |
| スキマ時間 | ◎ | ○ | △ |
| 自己管理 | 必要 | 強く必要 | 比較的少ない |
オンライン講座の大きな特徴は、
「講義を受けられる通信教育」と「自分の時間で進められる独学」の中間にある
ことです。
通勤中に講義を見て、昼休みに問題を解き、帰宅後に間違えた論点だけテキストへ戻る、といった使い方ができます。
オンライン学習にもいくつかタイプがある
スマホ完結型
講義・テキスト・問題集・学習管理をスマホ中心で進めます。
Web+紙教材型
動画はオンラインで視聴し、テキストや問題集には紙を使います。
資格学校のWeb通信型
大原・LEC・TACなど、資格学校のカリキュラムを自宅で受講するタイプです。
コンパクト講義型
インプット講義を短くまとめ、その分、問題演習や反復に時間を使う設計です。
ここまでは一般的な違いです。
働きながら社労士を目指す場合は、「どの方式が優れているか」より講義と問題演習を最後まで回せるかが本当の分かれ道になります。
オンライン中心でも社労士合格は目指せる
オンライン学習でも、社労士試験に必要な範囲をカバーすることは可能です。
2025年度の第57回社会保険労務士試験は、受験者43,421人、合格者2,376人、合格率5.5%でした。
決して簡単な試験ではありません。
一方、2025年度合格者の職業では、会社員が58.4%を占めています。
「会社員なら合格しやすい」という意味ではありませんが、仕事を続けながら合格している人が珍しいわけではないことはわかります。
必要な勉強時間は「総時間」だけで考えない
社労士試験では、必要勉強時間として数百時間から1,000時間程度まで、さまざまな目安が紹介されています。
ただし、
同じ800時間でも、
- 講義を見ている時間
- 過去問を解いている時間
- 間違えた論点を復習する時間
- 選択式を対策する時間
- 法改正や白書を確認する時間
では、中身が違います。
働きながら受験するなら、まず確認したいのは1週間に何時間を継続して確保できるかです。
したがって、
「合格まで何時間必要か」だけでなく、「毎週何時間を安定して積み上げられるか」で考える
方が実践的です。
オンラインだけで不足しないように確認したい対策
オンライン講座を選ぶときは、基本講義だけを見ないでください。
最低でも次の対策が、コース内に含まれるか、別途準備できるか確認します。
- 択一式の問題演習
- 選択式対策
- 過去問
- 法改正
- 白書・統計
- 横断整理
- 答練
- 模試
ポイント
「オンラインだから教材が足りない」のではありません。申し込むコースに本試験まで必要な対策が含まれているかを確認してください。
働きながらオンラインで勉強する1日のモデル
オンライン学習の強みは、1〜2時間のまとまった時間がなくても、勉強を分割できることです。
たとえば平日に90分程度を確保する場合、次のように分けられます。
| 時間帯 | 時間 | やること |
|---|---|---|
| 朝 | 15〜20分 | 前日に間違えた問題の復習 |
| 通勤 | 20〜30分 | 動画・音声講義 |
| 昼休み | 10〜15分 | Web問題を5〜10問 |
| 帰宅後 | 40〜60分 | 過去問+テキスト確認 |
大切なのは、すべてを動画講義にしないことです。
通勤時間はインプット、昼休みは短い問題、夜は判断に迷った論点の確認、と役割を分けます。
スマホに向いている勉強
- 動画講義
- 音声講義
- 一問一答
- Web問題
- 間違えた問題の再演習
- 暗記カード
特に「電車に乗っている20分」「病院の待ち時間15分」といった細切れ時間は、スマホ学習へ置き換えやすい時間です。
紙を使った方が進めやすい場面もある
オンライン講座だからといって、紙を使ってはいけないわけではありません。
- 年金制度を横断して比較する
- 徴収法の数字をまとめる
- 間違えた理由を書き込む
- 模試を本試験と同じ感覚で解く
といった作業は、紙の方が進めやすい人もいます。
オンライン完結にこだわる必要はありません。
スマホでできる勉強はスマホ、書いた方が頭に入る部分は紙、と分ければ十分です。

合格率より「完走可能性」でオンライン講座を選ぶ
オンライン講座選びで最も重視したいのが、
完走可能性
です。
完走可能性は、次の3つで考えるとわかりやすくなります。
完走可能性 = 可処分学習時間 × 講義負荷 × 問題演習・復習設計
合格率が高く見える講座でも、自分が教材を半分しか使えなければ意味がありません。
反対に、講義がコンパクトでも、空いた時間を過去問や復習へ回せれば、自分にとって合理的な選択になります。
① 1週間の可処分学習時間を測る
まず講座を選ぶ前に、現実に勉強できる時間を計算します。
例
- 平日:90分 × 5日 = 7.5時間
- 休日:3時間 × 2日 = 6時間
合計:週13.5時間
ただし、13.5時間すべてを講義に使えるわけではありません。
仮に学習時間の半分を講義に使えば、問題演習・復習に使えるのは約6〜7時間です。
講義時間だけを見て講座を選ばないようにしましょう。
② 講義・教材を最後まで消化できるか
オンライン講座は、講義時間の設計にかなり差があります。
たとえば資格の大原「社労士24」は、全科目の基本講義を約24時間にまとめ、インプットを圧縮する設計です。
一方、情報量を多く持たせ、基礎から丁寧に積み上げるタイプの講座もあります。
ここで注意したいのが、
ではない
ことです。
24時間で講義を一周できても、過去問、選択式、復習、法改正、白書、模試などの時間は別に必要です。
短い講義のメリットは、
「勉強しなくてよい」ことではなく、「アウトプットへ時間を回しやすい」こと
にあります。
③ 「見る→解く→戻る」が回るか
オンライン学習では、動画の見やすさだけでなく、問題演習までの距離を確認してください。
→
問題
→
間違い確認
→
復習
→
再テスト
社労士試験では、講義を見るだけでなく、覚えた知識を問題で取り出す工程を組み込むことが重要です。
講義時間と総勉強時間は別物です。
短い講義で浮いた時間を、過去問の2周目・3周目へ回せるかまで考えてください。

社労士をオンラインで勉強するメリット
通学時間を勉強時間に変えられる
資格学校まで往復60分かかる場合、週2回通えば週120分です。
オンラインなら、その120分を講義や問題演習に使えます。
10〜20分の時間でも学習を始められる
講義が短いチャプターに区切られていれば、「あと15分しかないから今日は勉強しない」ではなく、「15分だけ1講義見る」という使い方ができます。
繰り返し確認できる
一度聞いて理解できなかった年金科目だけ、もう一度視聴するといった使い方ができます。
倍速再生を使える
理解済みの論点は速度を上げ、難しい論点は通常速度に戻すこともできます。
Web問題を繰り返せる
紙の問題集を持っていない場所でも、通勤電車や昼休みに数問ずつ進められます。
オンライン学習の価値は、1回の勉強時間を長くすることではなく、勉強できる場所を増やすことです。
社労士をオンラインで勉強するデメリット
自分で勉強を始めなければ何も進まない
教室へ行けば授業は始まります。
オンラインではスマホを開き、講義を再生するところから自分で始めます。
動画を見るだけで勉強した気になりやすい
30分の講義を見れば「30分勉強した」という実感は得られます。
しかし、本試験で必要なのは正誤を自分で判断できる状態です。
教材を増やしすぎやすい
「このテキストだけでは不安」「別の過去問も必要かも」と教材を追加すると、学習量が膨らみます。
教材が足りないリスクだけでなく、「教材を増やしすぎて、どれも最後まで終わらないリスク」にも注意してください。
質問サポートには差がある
無制限、回数制、別料金、AI回答など、講座ごとに仕組みが違います。
質問回数が多い講座が必ず優れているわけではありません。自分が実際に質問するタイプかで判断しましょう。
オンライン学習が向いている人・向かない人
オンライン学習が向いている人
- 仕事をしながら受験する
- 通勤・昼休みを使いたい
- 毎週決まった時間に通学しにくい
- スマホで問題を解くことに抵抗がない
- 自分で学習開始できる
- 同じ講義を繰り返し聞きたい
- 学習履歴やAI機能を使いたい
オンライン学習が向きにくい人
- 教室へ行かないと勉強を始められない
- 講師にその場で質問したい
- 紙教材だけで勉強したい
- 仲間と同じ時間に授業を受けたい
- 自分で学習スケジュールを管理するのが苦手
社労士オンライン講座の後悔しない選び方
初学者と経験者で選び方を変える
初学者なら、
- 基礎講義
- 過去問
- 法改正
- 白書
- 学習スケジュール
- 質問
まで一通りそろった講座の方が迷いにくくなります。
受験経験者なら、
- 苦手科目の再インプット
- 問題演習
- 答練
- 模試
- 法改正・白書
へ時間を多く使える講座も候補になります。
料金は「実質負担」で比較する
講座料金は、表示価格だけで判断しないでください。
表示価格 → 割引後価格 → 教育訓練給付制度 → 追加教材
まで確認します。
一般教育訓練給付制度では、対象講座を一定の要件を満たして修了した場合、教育訓練経費の20%、上限10万円が支給対象です。
ただし、すべての社労士講座が対象ではありません。
合格実績は「誰の合格率か」まで確認する
合格率は講座選びで気になる数字ですが、単純比較には注意が必要です。
確認したいのは、
- 受講者全員が対象なのか
- アンケート回答者だけなのか
- 一定の学習条件を満たした受講者なのか
- 合格者数なのか合格率なのか
です。
「全国平均の○倍」という数字だけではなく、分母の条件まで確認してください。
質問・学習管理は「自分が使うか」で選ぶ
質問30回と質問100回なら、100回の方が数字は大きく見えます。
しかし、1年間に質問を5回しかしない人なら、差はほとんどありません。
反対に、理解できない論点があると学習が止まってしまう人は、質問サポートを重視しましょう。
模試・法改正・白書まで確認する
基本講義だけの低価格コースを選んだ結果、
- 法改正講座を追加
- 白書講座を追加
- 答練を追加
- 模試を追加
して、最終的な支払額が増える場合があります。
入口の価格ではなく、本試験までに必要な総額で比較してください。
主要な社労士オンライン講座を比較
ここでは「1位・2位」というランキングではなく、学習設計の違いで比較します。
より多くの講座を料金・教材・サポート・合格実績などから比較したい方は、社労士通信講座のおすすめをまとめた記事も参考にしてください。
>> 「社労士 オンライン講座おすすめ」の検索ユーザーに人気の記事を見る
タイプ別に選ぶ社労士オンライン講座
スマホ中心で完結させたい
スタディング型
通勤・昼休み・待ち時間までスマホで使いたい人に向いています。
インプットを短くして問題演習へ時間を回したい
社労士24型
講義を短期間で何度も反復し、講義より問題演習へ時間を配分したい人に向いています。
合格ラインに必要な情報を絞って進めたい
フォーサイト型
教材を増やすより、必要な範囲を何度も繰り返したい人が候補にしやすいタイプです。
講義・教材の情報量を重視したい
アガルート型
テキスト・講義を軸に、基礎から細かく理解したい人が比較対象にしやすいタイプです。
保存版|社労士オンライン学習7問「完走可能性」診断

無料体験では「1週間続けられるか」を確認する
無料体験で、
確認したいのは、普段の生活で実際に使えるかです。
- 通勤中に講義を見る
- 昼休みにWeb問題を解く
- 夜に間違えた問題へ戻る
- スマホからテキストを確認する
- 倍速再生を試す
ところまで試してください。
無料体験 = 講師のお試しではなく、生活との相性テスト
特に、
「この操作を半年以上繰り返せそうか?」
まで確認するのがポイントです。
まとめ|社労士オンライン学習は「最後まで回せるか」で選ぶ
社労士はオンライン中心でも合格を目指せます。
重要なのは、
確認したいのは、
自分の生活の中で、講義・問題演習・復習を最後まで回せるか
です。
講座選びでは、
可処分学習時間 × 講義負荷 × 復習設計
を確認してください。
講義が短くても問題演習をしなければ不十分です。
反対に教材が充実していても、半分しか使えないなら費用対効果は下がります。
次にやること
- 自分が週に確保できる学習時間を計算する
- 候補となる講座を2〜3社まで絞る
- 無料体験を通勤・昼休み・帰宅後に実際に使う
- 「これなら本試験まで続けられる」と思える講座を選ぶ
講座の人気ではなく、自分が最後まで繰り返せるかを基準にしてください。
候補となる講座を絞るための記事はこちら
よくある質問
社労士はオンラインだけで合格できますか?
可能です。ただし、基本講義を見るだけではなく、択一式・選択式の問題演習、過去問、法改正、白書・統計、模試などまで対策できるか確認してください。
社労士はスマホだけで勉強できますか?
講義・Webテキスト・問題演習の多くをスマホで進められる講座があります。ただし、模試や横断整理などは紙やパソコンを併用した方が取り組みやすい場合もあります。
独学とオンライン講座はどちらがおすすめですか?
教材選び・学習順序まで自分で判断できるなら独学も選択肢です。初学者で「何から始めればいいかわからない」という場合は、カリキュラムが決まっているオンライン講座の方が迷いにくくなります。
働きながらでも社労士に合格できますか?
働きながら合格している受験者は多数います。ただし、毎週継続できる学習時間を確保することが重要です。
社労士は1日何時間勉強すればいいですか?
人によって異なります。「毎日3時間」と決めるより、週単位で何時間を安定して確保できるか確認してください。
オンライン講座でも紙テキストは必要ですか?
必須ではありません。ただし、書き込みながら覚える人や、複数制度を横断整理したい人は紙教材との併用も検討してください。
合格率が高い講座を選べばいいですか?
合格率だけで決めるのはおすすめしません。受講者全員が分母なのか、一定の学習条件を満たした人だけなのかで数字の意味が変わります。
初学者向けのオンライン講座は?
基礎講義だけでなく、過去問・法改正・白書・模試まで一つの学習ルートで進められる講座を優先すると迷いにくくなります。
教育訓練給付制度は使えますか?
対象講座で、本人が支給要件を満たしていれば利用できます。講座ごとに指定状況を確認してください。
一番安いオンライン講座を選んでも大丈夫ですか?
価格だけで決めるのはおすすめしません。基本講義しか含まれず、後から模試・法改正・白書などを追加すると、最終費用が増える可能性があります。
本試験までに必要な教材を含めた総額で比較してください。
具体的な料金差は、費用を抑えられる社労士通信講座を比較した記事でまとめています。
>>「社労士通信講座 安い」の検索ユーザーに好評の記事はこちら
参考文献
- 厚生労働省「教育訓練給付制度」