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iDeCoで元本割れしたらどうする?原因と5つの対策を解説!

iDeCo

iDeCoでは、投資信託などの運用で得た利益が非課税になる一方、選んだ商品によっては資産額が掛金の合計額を下回る「元本割れ」が起こる可能性があります。

「老後資金なのだから、絶対に減らしたくない」

そう考えて、定期預金などの元本確保商品だけで運用することもできます。

ただし、「元本が減らないこと」と「資産価値が守られること」は同じではありません。

物価が上昇すれば、同じ100万円でも将来購入できるモノやサービスは少なくなります。つまり、金額そのものが減っていなくても、お金の実質的な価値が低下する「インフレリスク」があります。

日本銀行は消費者物価の前年比上昇率2%を「物価安定の目標」として金融政策を運営しています。

また、iDeCo公式サイトでも、元本確保商品について利息額よりiDeCoの手数料が大きくなる場合があることが注意点として示されています。

とはいえ、

「投資信託を選んで元本割れしたらどうしよう」

と不安になるのは当然です。

iDeCoは長期間にわたって運用する制度だからこそ、短期的な値下がりにどう対応するかをあらかじめ知っておくことが大切です。

ここでは、iDeCoで元本割れしたときの考え方と、リスクを抑えるための基本的な対策について解説します。

※参考:iDeCoってなに?

元本割れしても慌てて売らない

iDeCoで元本割れしたときの注意点

iDeCoのサイトにログインして資産残高を確認したところ、

「これまで支払った掛金より資産額が少なくなっている」

と気付けば、不安になるのも無理はありません。

特に投資を始めたばかりの方は、

「これ以上下がる前に売ったほうがいいのでは?」

と考えてしまいがちです。

しかし、一時的な相場下落だけを理由に慌てて売却すると、値下がりした状態で損失を確定させてしまう可能性があります。

投資信託の価格は日々変動します。

株式型であれば株式市場、債券型であれば金利や債券市場、外国資産を含む商品なら為替相場など、投資対象によって値動きの原因も異なります。

元本割れしたからといって、「売却すること」が自動的に正解になるわけではありません。

まず確認したいのは、

・なぜ値下がりしているのか
・当初選んだ商品の運用方針は変わっていないか
・自分の運用期間はあと何年あるのか
・現在の値動きが自分の許容できる範囲なのか

といった点です。

短期的な値動きだけで判断せず、自分が最初に決めた運用方針と照らし合わせて考えることが大切です。

 

長期運用では短期的な値下がりに一喜一憂しない

iDeCoは長期的な視点で運用する

金融市場では、大きな下落が起こることがあります。

過去にも、

・ITバブル崩壊
・リーマンショック
・コロナショック

などによって株式市場が大きく下落した局面がありました。

その後、世界の株式市場が回復した局面もありますが、「下落しても必ず元の価格まで戻る」と保証されているわけではありません。

重要なのは、過去の回復を根拠に将来を断定することではなく、老後までの運用期間を踏まえて長期的な視点を持つことです。

金融庁も、株式や投資信託には元本割れの可能性がある一方、資産・地域を分散しながら長期・積立投資を行うことがリスク軽減につながるとしています。

iDeCoは原則として老後資金を準備するための長期運用制度です。

受取時期まで十分な期間があるのであれば、一時的な下落だけを見て運用方針を大きく変えるのではなく、

「当初の資産配分が今の自分に合っているか」

という視点で判断しましょう。

 

元本割れリスクを抑える基本は「長期・積立・分散」

長期積立分散でiDeCoのリスクを抑える

iDeCoで投資信託を運用するとき、元本割れのリスクを抑える基本となるのが、

「長期・積立・分散」

という考え方です。

長期投資

投資期間を長くとることで、短期的な価格変動の影響を受けにくくすることが期待できます。

また、運用で得た利益をさらに運用することで、複利効果も期待できます。

積立投資

毎月一定額ずつ投資していけば、一度にまとめて購入する場合に比べて購入時期を分散できます。

一定額を定期的に購入する方法は「ドル・コスト平均法」と呼ばれ、

価格が高いときには少ない口数を、安いときには多くの口数を購入する

ことになります。

そのため、購入するタイミングを分散する効果が期待できます。

ただし、

ドル・コスト平均法を使えば元本割れしなくなるわけではありません。

値下がりが長期間続けば損失が出ることもありますし、一括投資より必ず高い利益を得られるわけでもありません。

金融庁も、ドル・コスト平均法を「投資時期を分散する方法」の一つとして説明しています。

旧稿のように「ドルコスト平均法が元本割れをカバーする最も有効な方法」と断定するのではなく、

長期・積立・分散を組み合わせてリスクを抑える

と考えるのが適切です。

分散投資

もう一つ重要なのが分散です。

たとえば一つの国の株式だけに集中するより、

・国内株式
・外国株式
・国内債券
・外国債券

など、異なる値動きをする資産や地域へ分散することで、一つの資産が大きく値下がりしたときの影響を抑えることが期待できます。

iDeCo公式サイトでも、資産や地域を分散することによってリスク軽減が期待できると説明しています。

 

元本確保商品を組み合わせる方法もある

「投資信託だけで運用するのはどうしても不安」

という方は、定期預金などの元本確保商品を組み合わせる方法もあります。

iDeCoの商品は、大きく、

・元本確保商品 ・投資信託

に分けられます。

元本確保商品には、定期預金や保険商品などがあります。

たとえば、

「投資信託100%では値動きが大きすぎて不安」

というのであれば、元本確保商品の割合を増やすことで、資産全体の値動きを小さくする方法があります。

一方、元本確保商品の割合を増やせば、一般的には期待できるリターンも低くなります。

さらに、物価上昇によって実質的な購買力が低下する可能性や、iDeCoの手数料が利息を上回る可能性もあります。

そのため、

「投資信託か元本確保商品か」の二者択一で考える必要はありません。

自分が許容できる値動きに合わせて、両方を組み合わせることも選択肢です。

 

資産配分は「相場が下がったから」ではなく自分の状況で見直す

iDeCoの資産配分を見直す

元本割れすると、

「株式を全部売って定期預金に移したほうがいいのでは?」

と考えることもあるでしょう。

しかし、相場が大きく下落した後に慌てて安全資産へ移すと、安値で投資信託を売却することにもなりかねません。

資産配分を決めるときに重要なのは、相場予測よりも自分の「リスク許容度」です。

リスク許容度は、

・年齢
・収入
・貯蓄額
・iDeCo以外の老後資産
・家族構成
・今後の支出予定
・老後までの運用期間

などによって変わります。

iDeCo公式サイトでも、今後の収入、資産、支出、年齢などを総合的に考えて資産配分を決める考え方が示されています。

特に、老齢給付金を受け取る時期が近づいてきた場合は、株式など価格変動の大きい資産の割合を減らし、値動きの比較的小さい資産や元本確保商品を増やすことも選択肢になります。

反対に、受取時期まで十分な期間がある場合は、短期的な下落だけを理由に大幅な資産配分変更を行う必要があるか、慎重に判断しましょう。

 

「配分変更」と「スイッチング」の違いを知っておく

iDeCoでは、運用商品を途中で変更することができます。

主な方法が、

「配分変更」と「スイッチング」

です。

配分変更

配分変更とは、これから支払う掛金で購入する商品の割合を変更することです。

たとえば現在、

国内株式:50%
外国株式:50%

で毎月購入しているものを、

国内株式:30%
外国株式:50%
定期預金:20%

へ変更するイメージです。

すでに保有している資産を売却するわけではありません。

スイッチング

スイッチングとは、すでに保有している商品を売却し、その資金で別の商品を購入することです。

たとえば、保有している株式型投資信託の一部を売却して、定期預金や債券型投資信託へ移すといった方法です。

iDeCoでは、運営管理機関が提示している商品の範囲内で、基本的に運用商品を途中で変更できます。

旧稿では「保険商品は一度選択すると満期まで変更できない」としていましたが、これは適切ではありません。

商品は原則として変更可能です。

ただし、保険商品など商品によっては、満期前の解約によって解約控除や適用利率などの条件が不利になる場合があります。

そのため、スイッチングする際には、対象商品の商品説明書などを確認してから判断しましょう。

 

年に1回は資産配分をチェックする

iDeCoは年1回資産配分を確認する

iDeCoを始めると、

「最初に商品を選んだら、そのまま放置」

となってしまうことがあります。

しかし、運用を続けていると、値上がり・値下がりによって当初設定した資産配分から大きくずれることがあります。

たとえば当初、

株式50%
債券50%

だったものが、株式の値上がりによって、

株式70%
債券30%

になっていれば、当初よりリスクの高い状態になっています。

そこで、定期的に資産配分を確認し、必要に応じて当初の割合へ戻すことを「リバランス」といいます。

iDeCo公式サイトでも、少なくとも年に一度は運用実績を確認し、必要に応じて配分変更やスイッチングによってリバランスすることが紹介されています。

また、記録関連運営管理機関は、少なくとも年1回、加入者等に個人別管理資産額や運用指図の内容などを通知することになっています。

毎日のように価格を確認する必要はありません。

むしろ頻繁に値動きを確認すると、短期的な上げ下げに反応して売買したくなってしまうことがあります。

半年~1年に1回程度を目安に、資産配分と自分のリスク許容度が合っているか確認するくらいから始めるとよいでしょう。

※参考:iDeCoの会社比較

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iDeCoの元本割れ対策まとめ

iDeCoの元本割れ対策まとめ

iDeCoで投資信託を選ぶ以上、元本割れする可能性を完全になくすことはできません。

一方、元本割れを恐れて元本確保商品だけを選べばよいとも限りません。

物価が上昇すれば実質的なお金の価値が下がる可能性があり、利息よりiDeCoの手数料が大きくなるケースもあります。

大切なのは、

  • 短期的な下落だけで慌てて売らない
  • 長期・積立・分散を基本にする
  • 自分のリスク許容度に合わせて資産配分を決める
  • 定期的にリバランスする
  • 受取時期が近づいたら必要に応じてリスクを抑える

という考え方です。

iDeCoは、数年ではなく長期間にわたって老後資金を準備していく制度です。

現在の評価額だけを見て一喜一憂するのではなく、

「いつまで運用するのか」「どの程度の値下がりなら耐えられるのか」

を考えながら、自分に合った資産配分を維持していきましょう。

 

 

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